HOME»データベーススペシャリスト令和6年秋期»午前Ⅱ 問23
データベーススペシャリスト令和6年秋期 午前Ⅱ 問23
問23
Webアプリケーションサーバの可用性設計方式のうち,セッションを共有する負荷分散方式の説明はどれか。
- CPUやメモリなどの各装置を二重化した1台のサーバを使用し,各装置が処理を分担する。故障時には故障が発生していない装置がセッションを処理するので,サービスは継続される。
- 稼働しているサーバと同一機能をもつサーバを待機系として用意し,故障時には待機系に手動で切り替えることによってセッションを引き継ぎ,サービスを復旧させる。
- 同一機能と共通のディスク領域をもつ複数台のサーバでクラスタを構成することによって処理を分担し,故障時には故障が発生していない他のサーバがセッションを引き継ぎ,サービスを継続させる。
- 同一機能をもつ複数台のサーバで処理を分担し,故障時には故障が発生したサーバを切り離す。故障時に行っていた処理は消失するが,新規にセッションを開始して,サービスを復旧させる。
分類
テクノロジ系 » システム構成要素 » システムの構成
正解
ウ
解説
Webサーバは各ユーザーとのやり取り(セッション)で発生するデータを、通常はサーバ内のファイルに保存します。そして、再度そのユーザーからのアクセスがあったときは、そのセッションファイルを読み込んでデータを復元することで、セッションが維持されています。セッションを共有する場合には、負荷分散を行う複数のサーバが同じセッションファイルにアクセスできる必要があります。この点に注目して選択肢を見ていきます。
- サーバ内部のハードウェア冗長化を説明しています。単一サーバ内での可用性を高めるための対策であり、負荷分散には該当しません。
- ホットスタンバイ方式の説明です。障害発生時のサービス継続を目的とする対策であり、負荷分散には該当しません。
- 正しい。クラスタリングを使って処理を複数のサーバに分けています。そして、複数のサーバが共通のディスク領域を使用するので、セッション情報を全てのサーバで共有することができます。この仕組みにより、いずれかのサーバが故障しても他のサーバがそのセッションを引き継いでサービスを継続することが可能です。これが"セッションを共有する負荷分散方式"です。
- 複数台で負荷分散を行う構成ですが、故障時には行っていた処理が消失し、新規にセッションを開始するとしています。これは"セッションを共有しない負荷分散方式"の説明です。