平成25年春期試験問題 午前Ⅱ 問23

ストレージ資源を仮想化することによって,利用者には希望する磁気ディスク容量を割り当てたように見せているが,実際には使用している容量だけを割り当てることによって,ストレージ資源を有効活用しているものはどれか。

  • コンソリデーション
  • シンプロビジョニング
  • スケールアウト
  • ライブマイグレーション
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分野:テクノロジ系
中分類:システム構成要素
小分類:システムの構成
解説
シンプロビジョニング(Thin Provisioning)は、ハードディスク装置などの外部記憶装置(ストレージ)群を仮想化することで、物理的な記憶容量より多くの容量を利用者に割り当てることを可能にする仕組みです。

利用者の要求する記憶容量を最初から物理ディスク容量として割り当てると、未使用の物理ディスク領域が多くなり無駄が生じます。シンプロビジョニング機能が導入されたストレージでは、利用者の要求に応じて今後使用する予定の最大容量を割り当てておいて、実際の内部では使った分だけの物理容量を割り当てるということを行います。

例えば利用者の要求容量が10TBで実使用量が2TBの場合、10TBの物理ディスク容量を割り当てた場合では8TBの無駄が生じますが、仮想ボリュームとして10TBを割り当てた場合では使用する物理ディスク容量は2TBで済み、さらに同様の利用者4名分のデータ(8TB)を保存することができるため物理ディスクの効率的な利用ができるというわけです。
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  • コンソリデーション(consolidation)は、組織内に乱立しているサーバやデータベース、ストレージ、アプリケーションなどを整理統合することをいいます。新しい技術を用いた新システムに移行することで資源の効率利用や管理コスト削減効果、設置スペースの収縮が期待できます。
  • 正しい。
  • スケールアウトは、サーバの処理能力向上を行う際に、接続するサーバの台数を増やすことでサーバシステム全体としての処理能力や可用性を向上させるアプローチです。
  • ライブマイグレーション(Live Migration)は、ある物理サーバ上で稼働している仮想マシンを、OSやソフトウェアを停止させることなく別の物理サーバに移し替え、処理を継続させる技術です。

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